JCSW 日本社会事業大学 Japan College of Social Work

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研究と現場をつなぐもの リアル研究対談 教員×院生 現場の実践課題が研究テーマとなり、研究成果が即、実践を変える専門職大学院ならではのリアルな学びに迫ります。

対談01

  • 鶴岡 浩樹 教授(左)

    主な研究分野

    地域医療、在宅医療、人材育成、多職種連携

  • 松田 涼子 さん(右)

    2年履修

    就労継続支援B型事務所 あとりえふぁんとむ 勤務

ここでの学びが、そのまま現場での実践につながる。
モチベーションの高い異分野の専門職が集う場所。

松田:就労継続支援B型事業所で支援員として勤務して21年目になります。利用者さんが来られて、革工芸や菓子製造などの作業を行いながら自分らしい暮らしができることを目指して活動しています。長い間、現場にどっぷりとつかっていたので、外を見る機会が少なくなっていたのと、NPO法人の事務局長を任されるようになり、スタッフを育成するという意識が生まれてきたため、専門的に学びたいと思い社大に入学しました。

鶴岡:入学される方の半分は専門職としてのスキルアップのために来られるわけですが、その先では松田さんのように、責任者として組織を運営したり、管理職として部下を育てる役割を求められることも多いでしょう。そういったことも現場で克服していかなければならないんですね。

松田:そうですね。私は事務局長という立場から人材育成をテーマに研究しています。1年目に選択した授業は「スーパービジョン」「福祉人材育成論」「経営実践」などで、組織に関する授業を重点的に学びました。それと並行して、まずは新人を育てていくことが大切だと考え、新人マニュアル検討チームを昨年10月から職場内で立ち上げました。ここでの学びを生かしながら、まずはそのマニュアルを完成させたいと思っています。

鶴岡:松田さんの場合は、組織をどうやって動かしていくか、人材をいかに育成するかという興味から、授業で学んだことを直接、現場で実践する実践研究に取り組んでいます。だから学びをそのまま実践力に変えることができるのですね。
当大学院には非常にモチベーションの高い専門職の方が集まっています。しかも、精神衛生・高齢者・児童・障がい者など、さまざまな分野の方が、一堂に同じ教室で対話形式の授業に取り組みます。そして授業で学んだ内容をみんなでかみ砕いて、そのまま皆さんの現場に持ち帰って実践してもらうような授業が多いですね。ここでできた人脈はとても重要ですので、きっと松田さんも修了後、この素晴らしい人脈を生かして新しい実践につなげていかれるのではないでしょうか。

対談02

  • 宮島 清 准教授(左)

    主な研究分野

    子ども家庭福祉とソーシャルワーク。
    特に、児童虐待、里親養育、社会的養護に取り組む

  • 前田 香織 さん(右)

    1年履修

    埼玉県福祉職 勤務

専門分野・職種や施設、公的機関の垣根を越えて
自由に討論し、その学びを実践の向上につなげる。

前田:児童相談所で7年間働いてきて、なかなか仕事をしながら自分の実践を振り返る機会がありませんでした。それで上司から日本社会事業大学への派遣制度を勧められたときには、これはチャンスだと思って応募しました。また、関係機関とやり取りするときに、分野が違うとうまくいかなかったりすることがありますので、児童以外の分野の福祉についても全般的に勉強できるところも魅力でした。

宮島:当大学院には、前田さんと同じように自らの実践を振り返る場を求めて、さまざまな職種の専門職の方が集まってきています。また、関係機関とのやり取りに問題意識を持っている方も多く、昨年度も当ゼミでは「多機関連携・協働」などをテーマに議論を行いました。

前田:来ている学生が、ベテランの方もたくさんいらっしゃって、それぞれの分野でかなり専門的に仕事をされている方もいらっしゃるので、そういう方のお話を聞くことは、本を読んだり、別のところで勉強することでは得られない学びがあると思いました。
できるだけ多くの分野の授業を取ることにしたので、いろいろな分野の方とやり取りでき、先生の講義もかなり専門的な部分に踏み込んだものになります。先生も実務家であり、実際に経験してきたことなども講義の中でお話ししてくださるため、実践につながる理解が深まりますね。

宮島:当ゼミでは、メンバーそれぞれが取り組む実践研究の内容やその進捗状況を報告して、他のメンバーや教員から意見をもらい、理解を拡げ深め、そして統合するということが中心となります。
公私や職種の別、施設と在宅支援機関の垣根を越えて自由に討論できることはとても貴重であり、有意義なことです。興味を持たれましたら、ぜひとも一歩を踏み出され、この機会にご自分の価値・視点・基本を再確認しつつ、自分とは異なる視点・情報・意見に耳を傾けて、自らの実践の向上につなげていただくことを願っています。

※掲載情報は2015年度の取材当時のものです。