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平成28年度

ソーシャルワーカー人材育成のためのプログラムの開発的研究

研究代表者氏名 社会福祉学部 准教授 木村容子 
研究課題 ソーシャルワーカー人材育成のためのプログラムの開発的研究
研究結果の概要  本研究は、学生たちが専門職(ソーシャルワーカー)として成長していくにあたり、相談援助実習において体得することが目指される“コンピテンシー”(専門職・ソーシャルワーカーとしての力量)に焦点をあて、その獲得のために必要な要因について明らかにすることを目的としている。そこから得られた知見を踏まえ、相談援助実習および実習指導のプログラムを再構築、ひいては社会的に提案していくことを目指すものである。
以上のことから、実際に実習に取り組んだ学生たちにグループインタビューをおこない、「学生が考えるコンピテンシー」「厚生労働省が示している『相談援助実習の目標と内容』を踏まえた分析枠組み」「それらをいかに獲得もしくは体験したのか」という整理を行なった。
学生たちへのインタビューは、研究倫理に則り、学生・実習先いずれにも不利益が生じないよう、細心の注意を払った。詳細については、後日(2017年6月)報告することとし、本報告ではその概要を記すこととなる。
今回のインタビュー対象学生6名の実習先は多様で、生活施設、通所施設、行政機関などであった。利用者も、高齢者、児童、障がい者など、様々な状況である。
「学生自身が考えるコンピテンシー」については、以下の点に大別することができた。@信頼関係の構築や距離感などを含めた「利用者との関わり」に関するもの、A面接技術や支援計画・記録、および職場内外における連携を含む「ソーシャルワーカーの専門性」、Bそのいずれにも関係する「コミュニケーション」、C考え方や利用者との向き合い方など、いわゆる「専門職としての価値・倫理」に関するもの。
これらは厚労省が示す『相談援助実習の目標と内容』の「基本的コミュニケーションと人間関係形成」「利用者ニーズ理解・支援計画」「多職種連携・チームアプローチ」「職業倫理、役割、責任」などの項目が非常に多く含まれていた。
学生自身がそれらの“コンピテンシー”をいかに獲得もしくは体験したと考えて(もしくは感じて)いるのか、という点については、「利用者との関わり」「実習指導者や職員との関わり」「同じ場にいることで、指導者や職員の対応を見聞きする」という部分がきわめて大きかった。それ自体は当然と言えるかも知れないが、インタビューから浮かび上がった詳細な状況は、今後の実習指導のあり方に示唆を与えてくれるものであった。
さらに「実際に体験する」ことで気づくことも多い。たとえば実習の終盤で「支援計画」を作成する場合があるが、その体験から、文章で示すことの難しさを知る。そして、「誰が見ても一目でわかるものを作成できるのが専門職であると理解した」という学生がいた。
「職場の会議への参加」「同行訪問」「同席面接」「職員との個別面談(スーパービジョンや質疑応答など)」など、様々な場面が明らかになった。
実習先の課題が社会の課題とつながっていることを実感し、さらに社会に目を向けるようになったという旨の発言、および「自己覚知」に関する話もあった。
研究成果の活用

・提供予定
 上記のとおり、2017年6月の報告書において、より詳細な分析結果の報告をおこなうとともに、学内で共有し、相談援助実習および実習指導の向上につなげていく。
学生が“コンピテンシーの獲得につながった”と考える場面等からプログラム再構築への示唆を得る。また、国が示す『目標と内容』には、学生たちの意識が高い項目とそれほど高くない項目があることが明らかになったが、その要因と効果的なプログラムを考えていく。
また、実習先や他の養成機関等とのさらなる共有の方法を工夫する。たとえば、配布が可能な資料を作成することや学習会を開催することなどが考えられる。その他の可能性もあるであろう。それにより、社会福祉専門職の育成における社会的な向上に貢献していきたい。
本研究としての一定の完結はあるものの、これからも実習教育に関する研究を様々な角度から続け、その向上・改善に取り組み続けていくこととする。
研究成果物 平成28年度 日本社会事業大学社会事業研究所共同研究 「ソーシャルワーカー人材育成のためのプログラムの開発的研究」 研究成果概要報告書
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