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平成28年度

アジアでの防災学習コミュニティの創生から福祉文化の醸成へ;パネルシアターによる教授法開発を通して

研究代表者氏名 社会福祉学部 教授 田村真広
研究課題 アジアでの防災学習コミュニティの創生から福祉文化の醸成へ;パネルシアターによる教授法開発を通して
研究結果の概要  カトマンズ市内の初等学校2校(私立と国立)を訪問し、1.パネルシアターの実演と制作 2.校長・教員との懇談 3.児童へのアンケートを実施した。
 2校とも建物の被害はなかったことと、休校日の土曜日に起きたことから、直接的な被害は少ないように思われた。しかしながら、校区には瓦礫が残り、粉じんが常時舞い上がり、建築物は再建途上にあった。手つかずのままに放置されている箇所も少なくなかった。児童やその親族に犠牲者も出ていた。
 私立学校には比較的裕福な階層から通学し、国立学校には貧困階層から通学していた。大震災は貧富の格差を広げていた。私立学校は〈インターナショナル・スクール〉を標榜し英語のみによる教育が施され、対照的に国立学校ではネパール語と英語で教育が行われ、委託費が現職教員分しか支給されない中で寄附やボランティアに頼っている現状だった。子どもや親の教育に賭ける期待は国・私立の別を問わず高かった。
 パネルシアター作品は、ラポール(信頼醸成)・異文化交流・防災減災をテーマに用意・練習し、ネパール語への通訳を介して、学生との協同企画で実演した。
 国立学校(tej binayak higher secondary school;madhu timilsina校長)には3月21日に訪問し、約90名を対象としてプログラムを実施した。
 学生及び共同研究者・田中正代による異文化交流作品の実演のあと、田村が「災害救助犬レイラ」を実演した。3.11東日本大震災の救出活動に携わった救助犬を主人公にしたオリジナル作品で、ネパール地震との共通点から防災減災の教訓を児童に探究させる教材である。日本とネパールにおける教訓の相違点として判明したのは次の3点である。@日本では初期振動で机の下に隠れるのに対して、ネパールではレンガの重みを受け止める家具が普及していないこと、Aよって、日本では屋内で待機するのに対して、ネパールでは即座に屋外の広場に避難すること、B日本では犬がつなぎ飼いであるのに対して、ネパールでは犬が放し飼いで震災直後に人に危害を加えた事例が多いことから、災害救助犬へのイメージが両国では逆転しうることが示唆された。これらの情報を参考にして教材内容を改訂することが今後の課題である。
 絵人形「パネタン」の制作と「わたしの宝物」発表を実施し、登壇した児童を表彰し記念品を贈呈し、プログラムは好評のうちに終了した。
研究成果の活用

・提供予定
 アンケートの集計結果と参画学生のレポート、教員へのインタビュー等を踏まえて、総合的な研究成果を公開する予定である。一つめは学内学会での口頭発表である。二つめは学内紀要への投稿である。三つめは開講科目「福祉教育論」等での活用である。さらに、災害ボランティアセンターでの活用、パネルシアター発表会での実演、学術学会での口頭発表も検討中である。
研究成果物 平成28年度 日本社会事業大学社会事業研究所共同研究 「アジアでの防災学習コミュニティの創生から福祉文化の醸成へ;パネルシアターによる教授法開発を通して」 研究成果概要報告書
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