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ホーム > 社会事業研究所の活動 > 研究事業一般 > (学内共同研究)社会福祉実践研究事業 > 平成26年度

平成26年度

超高齢団地に居住する高齢者の生活支援に関する研究

研究代表者氏名 社会事業研究所 特任准教授 大島千帆
研究課題 超高齢団地に居住する高齢者の生活支援に関する研究
研究結果の概要  本研究では、下記の3つの研究・活動を中心に行った。
1.平成24年からオープンした「滝山あんしんつながりの家」の「ダイニングカフェ滝山」で約20名の学生や院生が土曜日を中心として、ボランティア活動を行った。
2.平成25年に実施した「滝山団地における暮らしに関する全戸調査」について居住・生活支援ニーズが高いと考えられる要介護・要支援者の現状について分析を行った。その結果、要介護認定者では通院や買物、障害者では家計に関する支援ニーズが高いこと等が示された。
3.具体的な居住・生活支援に関するニーズを明らかにするために、高齢者を中心とした滝山団地住民6名に対し、インタビュー調査を行った。その結果、通院や買物への支援ニーズは高く、これらに対しインフォーマルな社会資源を活用しながら生活している実態が明らかになった。また、団地内外を問わず地域住民が高齢者していること、要支援になる前段階の支援の必要性が示唆された。
研究成果の活用
・提供予定
 自治会新聞たきやま誌上「滝山団地での生活に関する調査」結果報告を連載(平成26年6月〜)を行ったほか、国土交通省住宅局およびUR本社および東日本支社ウエルフェア担当へ調査結果の提供と意見交換を行ってきた。今後は、報告書、論文学会発表を通じて研究結果を随時報告する。
研究成果物 平成26年度日本社会事業大学社会事業研究所共同研究「超高齢団地に居住する高齢者の地域生活支援に関する研究」研究成果概要報告書

福祉施設におけるスーパーヴィジョンのあり方に関する研究

研究代表者氏名 社会福祉学部 教授 藤岡孝志
研究課題 福祉施設におけるスーパーヴィジョンのあり方に関する施設
研究結果の概要  本研究は、社会福祉施設におけるスーパービジョンのあり方に関する研究を掘り下げていった。SVユニットの研究活動の一環としても位置付けるものである。今年度は、児童養護施設でのアンケート調査の中で、特に、SVに関する自由記述のカテゴリー分析を詳細に行った。
 分析の視点は、SVの内容について、スーパービジョンは効果があると回答した内容、バーンアウト予防のための工夫、関わりが困難な子どもに関わる職員への支援、職員の傷つきや疲弊の実態、職員の疲弊に対する施設の対応、SVに求められる資質、スーパービジョン体制をよくするために必要なことであった。ここでは特に、SVの関わりと資質について興味深い結果が得られたので報告する。
SVにどこまでかかわってもらうか
 スーパーヴァイザーは施設の外部の人物か、内部の人物かを訊ねたが、さらに、両者ともに「どこまで関わってもらいたいのか?」を自由記述により訊ねた。「内容を分析した結果、16のサブカテゴリと6つのカテゴリーを抽出した。その結果の内容を以下に示す。
 「どこまで関わってもらいたいか?」という質問は、SVという場への期待を表す一方で、現場からのSVへの限界を示すことにもなると思われた。結果では、『スーパーバイザーの意見は絶対と言う事ではなく、あくまで一つの視点提供という前提』、『各職員が外からの意見に振り回されないように』という意見があげられたように、SVという場は、〈客観的な視点〉や、〈示唆を受ける〉場として【新たな視点を提示】されることに意味があり、逆にそれ以上の関わりはマイナスになるケースもあるという意見があがった。それに関連して、【適切な距離を保つ】というカテゴリーにまとめられたように、SVという場に〈依存〉しすぎることの弊害はあるようである。そのために、SVは本来の意味として、【支援内容の検討】のように、個別のケースの関わり方のコンサルテーションや、アセ
スメントを重視するという意見が多くでている。
 そのような関わり方があげられる一方で、やはり生活施設という性質上、SVにも【通常業務全般】に関する支援、〈職員のメンタルヘルス〉やヴァイジーが〈求めていることに柔軟に把握し対応〉してほしいという姿勢である【職員の状況把握】という支援、〈施設運営〉や〈危機管理上の問題点への気づき〉といった【施設運営・管理】全般にも関わって欲しいという意見もあがっている。この設問は、現場の風土によって回答に幅がでたものと考えられる。
 SVに求められる資質
 スーパーバイザーに求める資質について自由記述から以下のような興味深い結果が得られた。スーパーバイザーに対する期待の大きさがうかがえる。
 分析の結果では、7つの【カテゴリー】22の<サブカテゴリー>が生成された。その内容を提示する。
 まずは、SVの基本とも言える【客観的視点】があげられる。これには『施設理念、運営方針を理解の上で客観的に施設全体を見られること』という意見もあるように、<客観性>とは、個人・ケースにとどまらず、施設や運営方針全体を俯瞰したものである。それに伴い【児童養護への現状理解の深さ】もあげられた。特徴的な<児童への理解>はもちろん、<児童養護への理解>という現場そのものへの理解も資質として求められている。
【職員育成・指導への意識の高さ】という視点も抽出された。難しい現場であり、離職率も高い。だからこそ、<人材育成への意識>が求められている。また、<実際のケアが見せられる>、<リーダーシップ>というような実践力もバイザーには必要である。さらに、そのような指導力や引っ張ってくれる存在が求められていることと同時に、【相談できる安心感】や、【人間性の豊かさ】といった、ヴァイジーとの良好な関係性を構築できる人間像を求めている意見も多くあげられた。日常の業務に疲弊した職員を支える役割もバイザーには期待されており、<共感・傾聴・受容>、<相談できる安心感>、<コミュニケーション能力>を基盤に、バイジーの仕事や施設に対して『変革ばかりを求めず、寄り添った意見をくれる』<非コントロール感>の重要性も抽出された。さらに、現場に通じるには【知識や経験の深さ】も必要である。<現場経験>、<知識や経験>の豊富さが求められ、それらは【多職種とも通じる広い視野】が必要とされているところからも見て取れる。『専門職(臨床心理士、精神科Dr、小児科Dr、社会福祉士など)としての視点でアドバイスや相談ができる』というような<専門職としての視点>が求められていることが抽出された。他(多)職種の連携が現場では欠かせない状況があり、そのような視点を現場に持ち込むことができる<人脈>、<広い視野>、<幅広い評価・振り返り>を可能とさせる働きが期待されていると言える。
考察 以上の結果から、スーパービジョンのあり方について、現場について理解してもらったうえで、現場に寄り添う形で、SVをしてもらいたい意向が強いこと、また、施設内での様々な困難に対して対処でき、助言できる専門性とともに、職員の育成を強く意識したSVを求めていることがうかがえた。児童養護施設という生活の場でのSVは、相談業務を中核に据えたSVとは重なり合うところもありながら、生活に対する深いまなざしと、子どもとともに成長できる職員を育てているという教育的機能が求められていることが示唆された。
研究成果の活用
・提供予定
 今回は、児童養護施設であったが、今後は児童相談所あるいは子ども家庭支援センター(児童家庭支援センタ-)の相談員のSVに関して、データの解析をさらに継続することが必要と考えられる。また、当然のことながら、児童領域に限定せず、ジェネリックなSWへのスーパービジョンの現状と課題を明らかにすることが今後必要となる。 これらの成果の詳細な結果は、研究所ホームページに掲載する予定である。 
研究成果物 平成26年度共同研究「福祉施設におけるスーパーヴィジョンのあり方に関する研究」報告書

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このページは研究調整事務室が担当しています



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