理論と実践を融合したスーパビジョンに必要な視点・枠組みの一考察−地域のネットワークに焦点を当てたスーパビジョンのあり方を考える− ケアマネジメントコース N・Sさん

実習先

A市の地域包括支援センターにおける研修会

背景

  • 今まで実践してきた組織内スーパービジョンの目的は、個人のスキルを高めることで組織全体のサービスの質の向上が中心であった。
  • 現在専門職(介護支援専門員等)が、実践に関する情報や思いを共有する場として勉強会を主催して6年目である。
  • 今後、この自主勉強会が地域に貢献し継続発展していくためには従来型の直感や経験側からの自分流の進め方ではなく、地域におけるスーパービジョンの効果性と専門性を高めていくための知識や技術などを学ぶことを目指したい。
  • 目的は自分が実践するスーパービジョンの枠組みの確立をする。

実習

実習方法

  • 地域包括支援センターのスーパービジョン機能とネットワークの把握
  • 地域スーパービジョンの視点と枠組みの確認
  • 地域に焦点を当てたスーパービジョン企画立案
    (事例検討会・サービス担当者会議等)
  • スーパービジョンの実践・・・・・・2ヶ所×3計6回)
  • 振り返り(アンケート・インタビュー)の5段階を踏んだ。

スーパービジョン内容

  • 目的
    • 「地域ケア」という観点から利用者及び家族がより良い生活ができる気づき支援とする。
  • 地域包括支援センターと一緒に考えた目標
    • テーマ
      • 「地域ケアを考える」
    • 目標
      • 第1回:地域ケアの自分の視点を確認する。
      • 第2回:地域ケアの視点の関わり方、やりとりを意識化する。
      • 第3回:地域ケアの視点を持った実践の確認とその共有化を目指す。
  • テーマ
    • 実践していくなかで、その都度目的に沿ったテーマを決めていきました。
      • 第1回 :参加者16名テーマ:「介護支援専門員のバックアップ体制を理解する」
      • 第2回 :参加者16名テーマ:「エコマップを使ったケアプランづくり」
      • 第3回 :参加者11名テーマ:「今後の地域ケアの実践を考える」
      • 報告書:2月13日
実施状況
テーマ
「地域ケアを考える」
参加者
計43名(累計)
期間
8月〜1月 計3回
目標
  • 第1回:参加者16名テーマ:「介護支援専門員のバックアップ体制を理解する」
  • 第2回:参加者16名テーマ:「エコマップを使ったケアプランづくり」
  • 第3回:参加者11名テーマ:「今後の地域ケアの実践を考える」
評価
  • ほとんどの方が研修に対して「役にたった」と回答。93%
  • 研修を受講して地域ケアの自分の視点の気づき変化はあったか
    • 基礎資格の視点に片寄っていることに気がついた。
    • エコマップを活用することで地域全体の関係性の理解が深まった。等
  • 研修後、仕事する上で地域ケアの意識や行動の変化はあったか。
    • 地域資源の活用を常に頭において利用者とかかわるs
    • 必要な社会資源をどのように作っていけば良いのかを考えさせられた。
    • 施設の一員の一人から組織の一員としての意識や行動に変わった。
    • 広報や他の情報誌から社会資源を探す視点が広がった。 等
今後の展望
  • 市町村合併による地域ケア方針の共有化
  • パートナーシップ精神の下、ケアマネジャーとピアサポートによる継続的な研修会を目指す。
  • 社会資源開発:傾聴ボランティア・見守り・配食サービスの内容充実等
  • 当事者支援活動

考察

  • ある地域や組織がケアマネジメントシステムを作り上げていこうとするとき、一人ひとりのケアマネージャーの自律性の強化支援や彼らが地域ケアをどのように捉え、地域ケアに求められる視点は何か、そのためにはどのようなスーパービジョンが必要なのかを明らかにすることが必要。
  • 「自信はないが、学びたい」という意欲や、自信のない自分のマイナス面も認め、そして集団として支え合う安心感や協力関係を形成することも「自律性」として捉えること。
  • スーパービジョン関係においてスーパーバイジーがどれだけの力を持っているか、また地域ケアシステムや諸制度・体制が個人の成長(スキルアップ)にどう影響するかなどについての捉え方の視点が重要であったことより、地域の専門職等がやりがいや達成感などを持ちながら地域ケアに対する広さや深さを意識しながら地域ケアを実践できることが可能

今後の課題

「地域ケア」を基軸とした実習を通し、企画立案や運営、また理論と実践のつながりや展開方法の理解を深められ、今後の方向性を見出すエネルギーとなったことから、仲間達と共に更なる飛躍を求め、地域の福祉水準を高めるような貢献をしていく。