老人性認知症治療病棟における退院支援の一考察−クリニカルパスをベースにしたシステム構築− ケアマネジメントコース K・Mさん

実習先

老人性認知症治療病棟

背景

  • 認知症の周辺症状によって生活に混乱をきたしている中程度の認知症患者を対象にし、短期間に集中的に医療とケアの専門職が関わることで、生活の再構築を行う
  • 概ね3ヶ月以内という入院期間を設定することで、病院を生活の場にしない(あくまで、治療病棟は一時の治療の場)

現状の問題点

  • 退院先が決まらないために退院ができない患者が増加傾向
  • 認知症の周辺症状が増悪してからの入院
  • 介護者がバーンアウトぎりぎりでの入院

実習

現状の課題の把握

  • 社会的入院の患者が増えることで、病棟の本来の目的が発揮されていない
  • 病棟を本来の目的に使うためには・・・
  • 治療入院を社会的入院にさせないための仕組みが必要

入退院計画書の作成(サービス開発)

  • それぞれの専門職が、それぞれの専門性を認め、役割を自覚することで、患者・患者家族にとって役割の見える支援者となるため
  • チーム全員が全体の動きを意識した上で、個々の専門性を活かした支援を行うため
  • 患者や患者家族が病棟での治療を理解し、治療に参加する。
    (専門職間のみでチームアプローチを完結させないため)

以上の3つの要素で、『入院目的も退院時の目標も患者・患者家族と一緒に設定し、治療方針を選択・決定していく』という患者参加を明確化することを目的に作成。

結果と今後の課題

  • 結果
    • 計画書を作成することで業務の振り返りができた。
    • 計画書に事例をあてはめることで、客観的に支援の全体像が見えた。
    • 医療現場の中での福祉職としての専門性を自覚できた。
    • 現状の病棟の問題点が明確になった。
  • 課題
    • 今回作成した入院退院計画書の内容・項目を事例を重ねながらチームで更新しつづける
    • 患者や患者家族が理解しやすい表現に変えていく(開示できる記録にしていく)
    • 計画書はあくまで説明やニーズキャッチの道具であって、マニュアルにしない
    • 計画書に情報を書き込むためのアセスメントやアセスメントを言語化するトレーニング