事故・ヒヤリハットへの取り組み−高齢者施設ケアにおける事故防止の仕組みのあり方を考える− ビジネスマネジメントコース H・Yさん

実習先

特別養護老人ホーム 認知症中心のフロア

背景

  • 高齢者介護関連施設で8年半勤務
  • 事故(転倒骨折・無断外出等)が続く。
  • 事故後のカンファレンスは事故発見者の対応の問題追及が中心で要因分析、対応策の検討が不十分

事故を個人の責任ではなく組織として捉え、事故防止の仕組みやマニュアルが作成され機能していれば、事故の軽減につながるのではないか。

実習

改善案に向けての課題整理

〜事故カンファレンスについて〜

要因分析の不十分さについて
  • 事故の状況確認が中心→要因分析・防止策の検討が不十分
  • 多くの職員が事故に関する情報を共有し、事例を検討する場が必要
事故カンファレンス記録の内容について
  • 「発生のプロセス」欄→記載内容がまちまち
  • 「責任者の指導」欄→あまり記入されていない
事故報告者の負担について
  • 事故報告者=事故カンファレンスの司会・記録者→負担大きい
  • 事故カンファレンスの内容の充実
  • 職員教育の場

改善案の提案

  • 事故防止策検討会議の実施
  • 事故カンファレンス記録用紙の見直し

結果と考察

[ 事故防止策検討会議の実施 ]

  • 事故防止策検討会議は全ての職員が必要性を感じていた。
    (職員教育につながるとの意見もあった。)

[ 事故カンファレンス記録用紙の見直し ]

  • 記録用紙については、推測も含めて幅広い意見が出せるように詳細を記入させるようにした方が良い。

事故防止における仕組みのあり方については、施設毎の取り組みがあるが、どの施設も以下の4点が必要不可欠であり、この4点があるからこそ事故防止に向けた研修や環境・設備改善なども迅速に対応できる。

  • リスクマネジメントに関する施設の方針が明確であること
  • リスクマネージャーの役割と責任の所在が明確であること
  • リスクマネジメントの方針やリスクマネージャーの役割、責任の所在について文章化されていること
  • その内容が全ての職員に周知され、実施されていること

今後の課題

  • 事故防止策検討会議の必要性の認識の徹底
    • 十分な要因分析と防止策の検討
    • 口頭での情報共有の場
    • 職員教育の場
  • 記録用紙の見直しによる事故カンファレンスの内容の充実
  • 介護職員として、事故という視点からだけでなく、日々の業務の中で利用者の生活全体を見る視点、アセスメント能力を今後も高めていき、最終的に事故の要因分析や防止策の検討ができる力を養う。
  • 組織の一員として、事故防止の仕組みやマニュアル、記録用紙等に基づいて介護し、事故カンファレンスを含め、日常の様々な場面で不備な点は見直していくというPDCAサイクルを実践する。