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平成30年度

手話のオラリティとアジアろうコミュニティでの社会貢献への応用

研究代表者氏名 社会福祉学部 教授 斉藤くるみ
研究課題 手話のオラリティとアジアろうコミュニティでの社会貢献への応用
研究結果の概要  オラリティとリテラシーという概念は手話という文字を持たない視覚言語には当てはまらないのか。この問いに答えるために、別々の国の手話者であるろう者を被験者として互い
の手話のintelligibilityを調べ、iconicityとCL(手話独特のcrassifier)が手話のオラリティを実現していることを示すのが目標である。
 フィリピンの手話を現地で収集し、巨大台風のときの話を手話でしてもらった。それ以外の話もろう学校のこどもたちに話してもらった。それをフィリピン手話のできる日本人に訳してもらった。また現地では日本手話を母語とするろう者を同行させて、会話がどの程度成り立つかを調べた。ネイティブサイナー同士であれば、ある程度の会話は成立した。(詳細は報告書・報告会にて発表する。)
 子どものころからろうコミュニティーに入っていた人で、ある程度教育を受けている人は標準的なフィリピン手話で話すが、災害の様子を話す際にCLをふんだんに使っている。ろう学校の子どもの一部には、教育を受けることができず、成人になってから学校に入学した人も少なくない。そのような人は完全な手話ではなくホームサインに近い手話で、フィリピン手話者にも読み取りが難しいものもあった。しかしそのような場合もCLと呼べそうなものは多く発現し、音声言語の口話や、音声言語対応手話で教育された日本人の聴覚障害者とは違っている。(詳細は報告書・報告会にて発表する。)
教育で固定された手話はiconicityやCLが少なく、intelligibilityも低いという仮説は正しいと判断してもよいと思われる。
 聴覚モダリティから視覚モダリティへの転換がオラリテ
ィからリテラシーへの進化に必須であるかのように考えられてきたが、そのことは言語の本質をつかみきれていなかったことを示すものである。(この点も詳細は報告書・報告会にて発表する。)
 今回得られた結論は文科科研特分野基盤Bに引き継がれるため、さらに発展させてアジアのろうコミュニティのリスクコミュニケーション構築に応用したいと考えている。
研究成果の活用

・提供予定
1.研究紀要に発表する。
2.さらに進めるための研究費を科研特設基盤Bとして獲得しているので、その研究の基礎として使う。
研究成果物 手話のオラリティとアジアろうコミュニティでの社会貢献への応用
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