「こどもの最善の利益」を追求し、
保育現場の葛藤解決に向けた専門職倫理を。
- 研究大学院 社会福祉学研究科
- 亀﨑 美沙子 准教授
- Kamezaki Misako
- [研究テーマ]
- 子育て支援、乳幼児教育・保育、保育者の専門職倫理
- Researcher Interview
- 保育の現場から投げかけられた「問い」
- 大学時代、保育を学ぶなかで「こどもの抱える問題を解決するには、家庭全体へのアプローチが必要だ」と痛感し、先進的な子育て支援の現場に足しげく通っていました。研究の道に進んだ決め手は、現場の保育者から投げかけられた「子育て支援は、本当にこどものためになるのですか」という切実な問いです。保育者には「保育」と「保護者への支援」という二重の職務があり、双方に誠実であろうとするほど、保護者のニーズとこどもの利益の間で板挟みになり、「子育て支援の葛藤」が生じます。私はこの課題を解決する手立てとして、保育者の専門職倫理にフォーカスした研究を行ってきました。これまで日本では扱われることの少なかったテーマですが、現場の保育者を対象とした各種調査を行いながら、実践に即した研究に取り組んでいます。
- こどもの権利が守られる社会の実現に向けて
- 研究においては「実践に役立つこと」と「成果を現場に還元すること」を何より大切にしています。調査に協力してくださる実践者のためにも、無料で活用できる子育て支援ハンドブックを作成するなど、研究成果を現場に還元することを心がけてきました。苦労もありましたが、研究成果が現場で役立てられていることは大きな喜びです。今後は、昨今の不適切なかかわりに関する問題も踏まえ、こどもに対する倫理責任や行動規範をさらに明確にしたいと考えています。これからも、研究を通して、すべてのこどもが質の高い教育・保育を受け、またその権利が守られる社会の実現に貢献したいと考えています。
- ※内容は取材当時のものです。