木戸教授×砂原さん

問題の本質に到達するまで妥協せず、研究的思考で追究する姿勢を修得。

砂原医療機関のソーシャルワーカーをしていますが、コロナ禍で現場の体制が激変し、在学2年目に実践研究テーマを感染症指定医療機関における新たなソーシャルワーク支援に焦点化しました。

木戸異例の事態でしたが、専門職大学院では現場経験を研究の題材にするため、むしろ今日的課題に即したテーマになりました。最終報告書は、現場の実際がとてもよく伝わってくる力作になりましたね!

砂原先生のご指導のおかげです。私は医療保険や福祉制度の細部に視点を置きがちでしたが、大局から問題を見据え、その本質へ的確に到達すること、それまで妥協しないことを教えていただきました。こうした視点や思考は、大学院だからこそ得られたと感じています。

木戸現場での知見を表現するだけでは単なるエッセイです。それを、論理構成を持つ報告書や論文に昇華させるため、大学院では研究的思考を指導するんですよ。砂原さんにとっては、2020年の激変も研究意欲への原動力になったようですが、いかがでしたか?

砂原先生からのアドバイスや指導により、現場で感じた疑問やジレンマに火がついたのだと思います。授業科目のレポート課題も、自分の考えをまとめ、人に伝えるための文章を構築する訓練になりました。その成果が、親が感染症になり子の養育に支障をきたす家庭の入院受け入れの仕組みづくりでした。実践研究はこれで終わりとせず、学会発表などにも取り組んでいきたいです。

対談

木戸 宜子 教授(左)×砂原 聡子 さん(右)

※インタビュー内容は取材当時のものです。