宮島特任教授×柏本さん

経験を振り返り、さらなる高みや新たな方向に 踏み出すきっかけを得たかけがえのない2年間

柏本 私はデイサービスセンターで管理者業務に携わっています。引き継ぎや事前教育が不十分な状態で管理者に任命された経験から、実践研究テーマを「管理者の育成」に設定しました。職務を遂行する中で戸惑いやわだかまりを感じていた問題について、先生から「こういうアプローチもある」とご示唆いただけたことで、思考が整理され課題を焦点化できました。
宮島 専門職大学院に進学する人は全員が社会人です。経験豊かで職場ではリーダー的な立場の方が多いため、「こうすべきだ」と指導するのではなく、これまでの経験を振り返りながら自ら考えて行動してもらえるように努めています。
柏本 ゼミには8名の院生がいますが、皆さんが現場で携わっている業務は実にさまざまです。お互いの専門性を尊重しながら意見交換ができ、多様な視点に触れられるのは専門職大学院ならではの魅力だと感じます。
宮島 柏本さんはゼミ生の中でも一番遠い京都からの通学なので、対面授業の時は移動時間が長く、仕事との兼ね合いも含めて大変だったのではないでしょうか?
柏本 朝早い授業の時は前泊していました。しかし、毎回が新鮮な発見の連続で、苦になることはありませんでした。OB・OGの方々が来てくださったゼミ合宿も忘れられません。大学院に進学し、人生の中で一番濃い時間を過ごせている充実感があります。
宮島 専門職大学院は、自分の知識・技術や精神面を顧みる、言うなれば「階段の踊り場」みたいな場所です。踊り場なので、今まで一生懸命に仕事という階段を上ってきたのを、一度立ち止まって振り返ることもできます。皆さんがさらなる高みや新たな方向に踏み出すきっかけになるでしょう。
柏本 卒業後は大学院での学びや実践の中で蓄積してきたデータ・ノウハウを、現場にアウトプットしたいと考えています。より良い管理者の育成法を確立できるように研鑽を重ねます。

対談

宮島 渡 特任教授(左)×柏本 英子 さん(右)

※インタビュー内容は取材当時のものです。