教員 × 院生対談

「答えのない悩み」を分かち合い、新たな一歩を踏み出す居場所

山口:私は熊本の障害福祉現場でサービス管理責任者等の養成にかかわっています。現場で不安や悩みを抱える人の多さに、「法定研修を補完する場が必要ではないか」と問題意識を抱えていました。課題の解決をめざし、科目等履修生として大学院の門を叩いたのが始まりです。様々な問題意識を抱えながら学び直す先輩の姿を目の当たりにし、入学を決意しました。

井上:山口さんとは科目履修生の頃からのお付き合いですよね。私の専門は高齢期の住まいですが、教員と院生の実践領域が一致する必要はないと考えています。大切なのは、現場で生じたモヤモヤをどう探究するか。ゼミには行政や司法ふくめて多様な領域で働く院生が集まっています。我流のマネジメントを根拠に基づいてみなで整理し、現場で受け継がれる知見へと発展させていくことが大切です。

山口:私にとってゼミは、単なる学びの場を超えた「居場所」です。井上先生からの問いかけで、自身の凝り固まった思考に気づくことが多くありました。また、研究が思うように進まなかった時、「実践のための研究なので、今は焦らずに実践に集中して大丈夫」と声をかけてくださったことが忘れられません。また、仲間の存在も大きな支えでした。自分には課題解決のために熊本で立ち上げた「実践共同体」と、「井上ゼミ」という2つの大切な居場所があります。それが何よりも大きな財産になっています。

井上:答えのない悩みを伝え合える関係性をゼミで築けたことが、何よりですね。

山口:他領域の専門職と互いを尊重し合い、化学反応を起こせる面白さがここにはありました。大学院での学びを糧に、よりよき実践につなげていきます。

対談

山口 洋平 さん(左)× 井上 由起子 教授(右)

※インタビュー内容は取材当時のものです。